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粉石けんを確実に溶かす工夫


■冷水で粉石けんを使うとき、ちゃんと溶かしていますか?

 粉石けんはちゃんと溶かせば、冷水でも洗浄力はそれほど低下しません。冷水では粉石けんの洗浄力が落ちるというのは正しくなく、正確には冷水ではうまく粉石けんを溶かすことが出来ないので、粉石けんが本来の洗浄力を発揮できないということです。
 詳しくは 水温の低い水での洗濯 を参照して下さい。また、冬場は溶けやすい粉石けんを選びたいものです。粉石けんの選び方 を参考にしてください。
 
 特に、冬の水道水を洗濯に使う場合は10度か、それ以下という条件であり、そんな冷水に粉石けんを溶かすのは苦労します。
 低水位で回して粉石けんを溶かしている方も多いようですが、夏場ならともかく、冬場の低水温では、たとえ炭酸塩入りの植物油脂原料の粉石けんでも完全に溶かすことは困難です。低温で泡が立たないと言って、粉石けんを必要以上に使うことは、粉石けんの溶け残り、石けんカスを増やすだけです。
 水温が低いとき、低水位で何分回せば完全に粉石けんを溶かすことが出来るか確認してみてください。方法は簡単です、かき混ぜて1分、2分、3分、5分・・・後に、透明なコップに洗濯液をくんで見るだけです。15度以下の冷水では、低水位で5分かき混ぜても、粉石けんは完全に溶かすことは出来ません。
 
 確実に、粉石けんを溶かすのは40度程度のぬるま湯を使うことです。それも、溶かすときだけで、1リットルもあれば十分です。一度完全に溶かした石けんは、冷水に入れてもちゃんと溶けて洗浄力を発揮します。
 冬の洗濯はお風呂の残り湯を使うことが望ましいのですが、それが出来ない場合は、粉石けんを溶かすときだけ少量のお湯を使って、洗濯は水道水のままでもかまいません。粉石けんはお湯でないと使えないと思って、洗濯のためだけにお湯を沸かすのはエネルギーの無駄です。

 粉石けんを確実に溶かす方法をいくつか紹介します

バケツと泡立て器

バケツにぬるま湯を2〜5リットル程度入れておき、粉石けんを入れて、泡立て器でかき混ぜます。
これは、一番確実に粉石けんを溶かすことが出来ます。

必ずぬるま湯を先に入れてください。粉石けんを先に入れると、底で固まってしまいます。
また、粉石けんを入れたら、直ちにかき混ぜてください。かき混ぜないで放っておくと、粉石けんの回りに石けんカスの膜が出来て(マーブルチョコレートのように)、溶けにくくなります。


風呂桶とブラシ

バケツと泡立て器を簡素化したもの。
お風呂場にある風呂桶と、安いブラシを使うだけでも、確実に石けんを溶かすことが出来ます。
これなら、じゃまになりません。


広口瓶

2リットルの広口瓶です(500円くらい)。
口が大きいので、粉石けんをスプーンで入れることが出来ます。
完全に密封できるので、粉石けんを溶かすときもむせることはありません。

ぬるま湯1リットルと粉石けんを入れて、30秒から1分かき混ぜることで、完全に溶かすことが出来ます。

また、洗濯の途中で粉石けんを追加するときにも、便利です。
中には、ゴムホースを切ったものを、ひもで結びつけたものが入っています。
これは、お湯と粉石けんだけだと、泡立って、なかなか混ざらないようになるのですが、このゴムホースを入れることで、泡立った後も確実にかくはんでき、完全に粉石けんを溶かすことが出来ます。
(ひもでつないでいるのは、溶けた石けん液を洗濯機に入れるときに、ゴムホースも一緒に出るのを防ぐためです)


■粉石けんミキサー

 日立の2001年型の白い約束は、洗剤を自動的に溶かしてくれる装置が付いています。「洗剤パワーチェンジャー」という、大げさな名前が付いていますが、モーターの力で洗剤を溶かしているだけです。しかし、これは重要なことで、合成洗剤と言えども、ちゃんと溶かさないと十分な洗浄力は発揮できないので、あえて日立は洗剤をきちんと溶かす装置を製品化したのでしょう。(ただし、粉石けんは使えないそうです)
 
 この装置の原理は簡単で、自分でも作ることが出来ます。

300円均一ショップで写真左のポータブルミキサーを入手しました。
また、写真右は100円ショップで購入した1.2リットルのポットです。
材料費合計420円。
単3乾電池2本で動くお手軽ミキサーです。
ポットの蓋に穴を空けて
ミキサーを両面テープで接着すれば完成です。
作業時間は10分程度かな
このようにして使います。
蓋は取り外せるので、洗うのも簡単

取っ手が付いているので石けん液が手に触れません。
ポットに50℃くらいのお湯を1リットル入れます。

お湯を沸かすのが面倒なら、ポットごと電子レンジで3〜5分加熱すれば、簡単にお湯を作ることができます。実は、この程度の量のお湯なら、湯沸かし器で沸かすより、電子レンジの方が早く、安上がりです。

左の粉石けんの容器も100円ショップで購入しました。蓋の一部が空くので、粉石けんを量り取るのに便利です、また、袋と違って粉が飛ばないのでむせることもありません。
1分間ミキサーを動かすと、このとおり「完全」に粉石けんは溶けます。

洗濯機に水を入れている間に溶かすことができるので、定水位攪拌よりずっと簡単で、かつ「完全」に溶かすことができ、石けんを無駄にしません。

(写真は軟水に溶かしたので、液は透明です)



■粉石けん自動溶かし器
 
マブチ 水中モーター
 
単3乾電池1本で動く水中モーターです(400円)
密閉式なので水の中でも使えます。
スクリューが付いていて水をかき混ぜることが出来ます。
模型屋さんで入手できますが、現在製造中止になっているので、模型屋さんに頼んで問屋さんに探してもらってください。ちなみに私は2001年9月に入手しました。
麦茶などを入れるポット

1.5〜2リットル用。プラスチック製の安い物でいいです
組み立て

水中モーターを、付属の吸盤を使って、ポットの内側に張り付けます。
これで完成!!
どうですか、これなら誰でも作ることが出来るでしょ。
使ってみよう
 
約40度のぬるま湯を1リットル入れます。粉石けんを必要量入れて、スイッチを入れます。
あとは放っておくだけ。この間に、洗濯物を入れたり、洗濯機に水をためたり、襟などに部分洗いのスプレーをしたりしてください。

40度のお湯なので、粉石けんは約2分で完全に溶けます。