Home/

洗濯機のカビはどうすれば落ちるの?


石けん・洗剤100の知識」から一部転載します

 最近は、共働きの家庭が増えたこともあり、洗濯機も全自動洗濯機が主流になってきました。全自動洗濯機が発売されて間もない頃は、二層式洗濯機に比べて汚れ落ちが悪い、水を多く使う等の欠点がありました。しかし、最近の全自動洗濯機は、使用水量、使用電力も大幅に少なくなり、かくはん方法のコンピュータ制御によって、汚れ落ちも格段に良くなりました。

しかし、全自動洗濯機が誕生された頃から言われ続けている事があります。それは、全自動洗濯機では粉石けんは使いにくいということです。

 全自動洗濯機で粉石けんが使いにくい原因の一つが石けんカスの問題です。石けんカスは、水中のカルシウムなどの硬度成分と石けんが結合してできる垢のようなものです。石けんがついたタオルを洗面器ですすぐときに、浮いてくるのが石けんカスです。石けんカスは水に溶けにくく、プラスチックなどにはべったりとくっつきます。洗面器や浴槽に付いた石けんカスは、こすってもなかなか取れませんね。

 全自動洗濯機は、回転する内槽と水をためる外槽の二重構造になっています。この掃除できない内槽と外槽の間に溶け残った石けんや石けんカスが付着します。付着した石けんカスは微生物やカビの絶好の栄養源になって、黒いカビが発生します。はがれ落ちたカビが、わかめのような汚れとなって、洗濯物に付くことがあります。石けん使用者が「ピロピロわかめ」といって嫌う物です。

 洗濯槽の汚れはどうすれば落とすことができるのでしょうか? 
お酢を使う方法、お風呂用洗剤を使う方法、漂白剤を使う方法などがあるようですが、一番効果があるのは漂白剤を使う方法のようです。
この方法は、
 (1)全自動洗濯機の最高水位までお湯を入れる
 (2)酸素系漂白剤500g、粉石けん50gを入れ、数分間かき混ぜる
 (3)そのまま、一晩おく
 (4)次の日、数分間かき混ぜた後、排水、すすぎを行う、というものです
1〜2ヶ月に一度行うと効果的のようです。

 原因となる石けんカスの発生を少なくすることができれば、洗濯槽の汚れは減り、掃除の回数も少なくなります。そのコツは次のようなものです。
 (1)石けんをちゃんと溶かす。あらかじめ低水位で石けんを溶かしてから、洗濯物を入れる。洗濯ネットや、洗面器等の容器で溶かして使う等の工夫をしてください。
 (2)粉石けんは適量をきちんと計って使う。70でも述べたように、粉石けんは少なすぎても、多すぎても石けんカスが発生します。
 (3)カビは水分を好むので、洗濯が終わったら、洗濯機の蓋を開けて、乾燥させるようにすると、発生は減少します。
 (4)石けんカスが付着しにくいステンレス槽を使った洗濯機や、外槽の無い洗濯機を使う。
 (5)軟水を使うと石けんカスができないので、洗濯槽が汚れることはありません。
私は粉石けんには軟水を使っていますが、一度も「ピロピロわかめ」を見たことはありません。