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サプリメントの過信は禁物


■サプリメント市場は急拡大しているけれど

 健康に関心を持つ人が増えて、健康食品、ダイエット、サプリメントなどの市場は急拡大しています。しかし、そのブームにのって怪しい健康情報、健康食品が出回っているのも事実です。
 これらの多くは、医薬品でも、特定保健用食品でもなく、単なる「食品」扱いの物です。薬事法上特定の効果・効能は表示しては行けないようになっていますが、いかにも効果が証明されたような宣伝も後を絶ちません。

 近年、このような健康食品、サプリメントの効果を科学的に研究する例が増えてきました。その結果、今まで常識とさえされていたことさえ否定する研究結果が多く報告されるようになっています。
例えば、

・ベータカロチンはガンを予防しないばかりか、大量に与えると肺ガン死亡率が高くなった
・野菜や果物は直腸ガン、大腸ガン低下に効果がない
・緑茶は胃ガンの予防にはならない
・ビタミンEは心筋梗塞、脳卒中の再発予防、循環器系疾患のリスクを下げない
・イチョウ葉エキスは耳鳴りに効果なし
・アガリスクがガンを防ぐ、免疫力を高めるといった信頼されるデータはない
・コラーゲンが美容にいいといった信頼性されるデータはない
・ブルーベリーが目によいという信頼されるデータはない
・ニガリは下痢を起こす作用があり、一時的には痩せるが、このようなことを続けるのは健康上問題がある

 (独)国立健康・栄養研究所がこれらの健康食品の有効性・安全性をまとめたデータベースを作っています。
http://www.nih.go.jp/eiken/index.html
データベースはこちら
http://hfnet.nih.go.jp/contents/indiv.php

 健康食品は上手に利用すれば健康増進に役立つ物もありますが、怪しげな情報も多く、効果もない物に対して多額の投資をすることも少なくありません。
 少なくとも、自分が利用している、利用しようと考えている健康食品は「科学的」にみてどのような物かを知って、納得したうえで利用するようにしてください。