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手作り化粧水
■生薬を使った化粧水 市販の化粧品には安全性に疑問があるものが多く、自分にあったものを探すにはずいぶん苦労します。 スキンケアの基礎を理解して、皮膚科学の理論にそって自分の肌に合う化粧水が作れたらこれほどいい物はありません。しかも、自分で作って保管もちゃんと出来るなら保存料など余計な成分も無添加に出来ます。 一方、最近の化粧品に生薬成分を配合したものが多く市販されています。生薬は数千年の歴史の中で有効性が経験的に確立され、副作用も歴史の中で十分な人体実験が行われているので、比較的安心して使用できます。 生薬の有効成分をうまく利用すれば、自分にあった化粧水を作ることができます。生薬ごとにパッチテストをすれば自分の肌に合うもの、合わないものを選別できます。季節によって配合を変えることもできます、まさに自分にぴったりの化粧水を作ることができます。 このページの内容は、しんちゃんの self−care CLINIC に書かれたものに基づいています。必ずこのHPを見て下さい,特に、「生薬化粧水作成ガイドライン」は必ず目を通してください。なお、ご自分で化粧水を作られるときは十分に内容を理解した上で行って下さい。また、作った化粧水は「自己責任」で使うことになりますので十分注意して下さい。 ■用いた生薬と期待される作用
■作り方
■配合変化 生薬はどれでも混ぜ合わせていいものではありません。成分によっては混合することで沈殿ができたりするものがあり、こうなると薬効も期待できません。そこで各抽出液を混ぜ合わせて、相性の善し悪しを調べてみました。 それぞれの生薬抽出液はまず精製水で5倍に薄めて、次にそれぞれを等量混合してみました。
結果はこの通りです。×の付いた組み合わせは沈殿が出来るので避けた方がいいでしょう。クジン、オウバクはアルカロイドを含むためユキノシタ、ボタンピなどのタンニン酸や酸を含んだ生薬とは相性が悪いようです。 クジン、オウゴン、オウバクは抽出液を精製水で2倍に薄めると沈殿が出来たり濁ったりします。液を濾過し、冷蔵庫で数日間静置すると更に沈殿が出来るので上澄みを別の容器に取って用いました。 ■調合した化粧水と評価 乾燥肌用化粧水
乾燥肌用化粧水は妻のために開発。保湿剤としてヒアルロン酸とグリセリンを配合して、かなりいい感じの完成度です。この化粧水と目元などのスポットにヒアルロン酸を付けるだけで乳液やクリームは不要になりました。 消毒用エタノールは防腐のために加えています。エタノールに刺激を感じる人は、エタノールと精製水の変わりに市販の肌水を使ってください(肌水にはエタノールは入っていませんが、パラベンなどの防腐剤が入っています) 保湿(スポット用)
美白用1
美白用2
*リン酸アスコルビル3Na (トゥヴェール製AP100を2袋) 水で完全に溶かしてから消毒用エタノールを加えてください(エタノールが先だと溶けません) 美白用ははっきり効果が出ました。妻が気にしていた頬のシミが2週間ほどで薄くなり、1ヶ月で消えました。 美白用1、美白用2を手のひらで数滴ずつ混ぜ合わせて使います。 ニキビ用
ニキビ用は高校生の子供用ですがスポットでニキビに付けることで額のニキビに効果がありました。美白2のビタミンC誘導体もニキビには効果的です、併用をおすすめします。 育 毛
この育毛トニックの配合は、臨床試験で効果があったものを参考にしています。朝夕2回使用してください。 ■保湿剤としてのヒアルロン酸 生薬化粧水を作る上で問題になったのは保湿でした。乾燥肌の人は特に冬の乾燥期に保湿をどうするかが大きな問題です。生薬成分の中でトオキ、ジオウ、シャクヤクなどは脂質分泌をコントロールして保湿作用がありますが、その作用は穏やかで洗顔後数時間といった時間内では効果がありません。せっかく生薬で無添加化粧水を作っても保湿のために市販の乳液やクリームを塗ることになってしまいます。 化粧水の保湿力を高めるためにグリセリンを2〜10%程度添加するのも手軽な方法です。これでも効果はありましたが、やはり保湿力は足らないようです。 最近、化粧品やエステ用の素材としてヒアルロン酸が話題になっています。yahooでヒアルロン酸を検索してみると何百件もヒットし、それらを見るとずいぶん効果がありそうです。ヒアルロン酸は肌の中でごく普通に合成されている成分で、肌の保湿、弾力の維持に役立っています。もともと肌の中にある成分だから安全性にも問題無さそうです。 ヒアルロン酸は化粧品メーカやエステサロンなどで購入できますがずいぶん高価です。たまたま、化粧品原料のヒアルロン酸を入手できたのでテストしてみました。生薬化粧水に0.05%程度というごく薄い濃度で保湿効果があり、同時にグリセリンを5%程度添加するとその効果はさらに高まりました。これで生薬化粧水の保湿は完成です。ヒアルロン酸の配合割合は冬場は高く、夏場は低くするなどの調製もできます。 さらに、スポット用の0.1〜0.25%のヒアルロン酸も作りました。これは目尻や頬などの乾燥しやすい部分に1〜2滴を薄く塗り伸ばします。これで、乳液やクリームなどは不要になりました。 以上の方法はまわりの女性(20代〜70代)十数人に試してもらったところ、全員に好評で喜んでもらえました。 ヒアルロン酸の入手先 ツゥヴェール化粧品 ■手作り化粧水の防腐について 手作り化粧水は、自分の肌にあった成分を自由に配合でき、何かと問題にされる防腐剤無添加で作ることができます。しかし、ここに落とし穴があって、防腐剤なしでは当然ながら腐りやすくなります。防腐剤なしの手作り化粧水は、いわばハーブティーのようなもので、洗面所のような湿度の高い場所に放置すると、ほんの数日で腐ってしまいます。腐敗した化粧水を、もったいないから使ったりすると、雑菌の作る毒素で、かえってスキンケアにとって逆効果になります。 防腐については、いくつかの注意点があります。 (1) 化粧水を入れる容器は、必ず滅菌して使う。滅菌は酸素系(塩素系)漂白剤や消毒用アルコールが効果的です。 (2) 容器の口に手を触れない。手は実は雑菌だらけです。容器に手を触れると、手の雑菌が化粧水に移って繁殖します。 (3) 化粧水が濁ったり、沈殿が出来たり、異臭がしたらすぐに処分する。容器は透明なものを使い、腐っていないか常に注意してください。 (4) 防腐剤として、消毒用アルコールを、化粧水全体の25%程度加えることで効果があります。アルコールがダメな人は、市販の肌水を使ってください。肌水には防腐剤としてパラベンやフェノキシエタノールが配合されているので、室温でも腐りません。 (5) 天然の防腐剤としてグレープフルーツシード抽出物(GSE)が販売されていますが、GSEは生薬やヒアルロン酸と相性が悪く、沈殿がよくできます。また、GSE自体、化粧品への配合実績も少なく、防腐効果もはっきりしないので過信は禁物です。また、ローズマリー抽出物は酸化防止効果は証明されていますが、化粧水に添加しても溶けないため白濁してしまいます。ティーツリーオイルも防腐効果がありますが、やはり水に溶けないので化粧水に添加するには無理があります。 (6) もし防腐剤を加えたくない、無添加の化粧水を作りたい場合は、精製水のみで作ることになりますが、非常に腐りやすいので、少量ず作って冷蔵庫保存するなど注意してください。また、生薬の原液を滴下瓶(1滴ずつ取り出せる容器)に入れておき、別にプッシュボトルに精製水を用意し、使うときに手のひらで混ぜる方法でも、無添加の化粧水として使うことが出来ます。 |
生薬の入手先:
一光堂漢方薬局 佐賀県鳥栖市鎗田町288-1
Tel: 0942-85-3939 Fax:0942-85-3940
http://www2.ktarn.or.jp/~noa-toku/index.htm
生薬は10g単位で注文でき、全国に通販してもらえます
一心堂薬局 新宿、田端、大宮、川口、所沢にお店があります
http://www.isshindo.jp
10g単位で生薬を購入できます。とても親切に相談にのってもらえます。
店長さんは生薬化粧品についての知識もお持ちです。
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